古典では、1月を睦月、2月を如月、3月を弥生というように、それぞれ現在とは違った名前で呼ばれていました。
『神無月とは何月のことでしょう』などといった問題が出題される可能性もあるので、一通り覚えておくようにしましょう。
また、覚え方として、言葉だけでなく、由来も覚えて記憶を定着させるようしておくのがおすすめです。
ここでは、旧暦の月の名称とその由来を紹介していきます。
旧暦 月の呼び名 一覧
読み方、書き方に気をつけてくおぼえてください。
旧暦 | 読み方 | ||
---|---|---|---|
春 | 一月 | 睦月 | むつき |
二月 | 如月 | きさらぎ | |
三月 | 弥生 | やよい | |
夏 | 四月 | 卯月 | うづき |
五月 | 皐月 | さつき | |
六月 | 水無月 | みなづき | |
秋 | 七月 | 文月 | ふみづき |
八月 | 葉月 | はづき | |
九月 | 長月 | ながつき | |
冬 | 十月 | 神無月 | かんなづき かみなづき |
十一月 | 霜月 | しもつき | |
十二月 | 師走 | しわす |
十二月の「しわす」には、月がついていません。
季節は今と感覚が違うのでちょっと注意が必要です。上の表を見れば分かると思いますが、1月・2月・3月は古典の世界では春になります。 正月のことを『新春』と言ったりする理由がわかりますね。
出題パターン
出題パターンとしては、以下のようなものが考えられます。
『8月は昔の呼び方では何になりますか。』
『皐月とは何月のことでしょう』
『「卯月」の読みを答えなさい』
余裕のある人は、読み方だけでなく書けるようにしておいた方がいいかもしれません。
旧月名の由来
名前の由来は諸説様々なのですが、その代表的なものを説明していきます。
1月=睦月(むつき)
親族一同集って宴をする「睦び月(むつびつき)」という意味。
2月=如月(きさらぎ)
まだ寒く衣(きぬ)を更に着る月「衣更着(きさらぎ)」 という意味。
なお「如月」という字は中国での二月の異称をそのまま使ったもので、日本の「きさらぎ」という読み方とは関係がないといわれています。
3月=弥生(やよい)
草木がいよいよ生い茂る月「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」が詰まって「やよひ」となりました。
4月=卯月(うづき)
卯の花が咲く月「卯の花月(うのはなづき)」を略したものといわれています。
5月=皐月(さつき)
田植をする月であることから「早苗月(さなへつき)」と言っていたのが短かくなったもの。
日本書紀では「五月」と書いて「さつき」と読ませており、皐月と書くようになったのは後のことである。
6月=水無月(みなつき)
文字通り、梅雨が明けて水が涸れてなくなる月であると解釈されることが多いが、逆に田植が終わって田んぼに水を張る必要のある月「水月(みなづき)」であるとする説も有力である。
水無月の「無」は「の」という意味の連体助詞「な」であり「水の月」であるとする説などがある。
7月=文月(ふづき)
7月7日の七夕に詩歌を献じたり、書物を夜風にさらす風習があったことから文月になったという説が有力です。
8月=葉月(はづき)
木の葉が紅葉して落ちる月「葉落ち月」「葉月」の意味。
9月=長月(ながつき)
「夜長月(よながつき)」の略で、9月は、夜が長くなってくる季節であることからそう呼ばれています。
10月=神無月(かんなづき)
10月は、出雲の出雲大社に全国の神様が集まって一年の事を話し合うため、出雲以外には神様が居なくなる月と言われています。そのために神がいない(無)月となっています。
11月=霜月(しもつき)
霜がおり始める月であることから、文字通り霜が降る月の意味。
12月=師走(しわす)
年末で皆忙しく、普段は走らない師匠さえも趨走することから「師趨(しすう)」と呼び、これが「師走(しはす)」になったといわれています。
旧暦 月の呼び名 まとめ
弥生(やよい)、5月生まれなので五月(さつき)という名前の方もいると思いますが、この名前は旧暦の月の呼び名の名残だと思われます。
覚えることが12個しかないのでそれほど難しくはないですし、聞いたことのある言葉もいくつかあると思います。 旧暦月名は古典の一般常識ともいえますので、この機会にしっかり覚えておくのがいいでしょう。
できれば漢字で書けるようにしておいたほうがいいですね。
旧暦月名
1月 :睦月(むつき)
2月:如月 (きさらぎ)
3月 :弥生(やよい)
4月:卯月 (うづき)
5月 :皐月(さつき)
6月:水無月(みなづき)
7月 :文月(ふみつき)
8月:葉月 (はづき)
9月 :長月(ながつき)
10月:神無月(かんなづき・かみなづき)
11月:霜月(しもつき)
12月:師走 (しわす)
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