中学1年の理科で学習する『力』について解説します。
『力』にはどのようなはたらきがあるのか、力の種類、圧力、重力と引力の違いについて学んでいきましょう。
力のはたらき
力のはたらきには以下の3種類があります。
- 物体の形を変える
のびる、ちぢむ、へこむ、切れるなど。 - 物体を支える
荷物を持つ、本を置くなど。 - 物体の運動(速さや向き)を変える
動かす、止める、速さを変えるなど。
『力』は目で見えないので、物体が変形したり、持ち上げたり、支えられたり、動きを変えたりすることによって、その物体に力が働いていることがわかります。
力の種類
力には次のような種類があります。
重力 | 地球が物体を自分にひきつける引力。 |
磁石の力(磁力) | N極とS極が引き合う力 磁石の同じ極が反発し合う力 磁石と鉄が引き合う力 |
電気の力 | +と-の電気が引き合う力 同じ種類の電気が反発し合う力 |
張力 | 物体を引っ張る力。 |
弾性力 | 変形した物体がもとの形にもどろうとする力 |
摩擦力 | 面が物体に対して加える力。 運動を妨げる働きをする。 |
力の単位と表し方
ニュートン(N)
力の大きさを表す単位。
1Nは、質量0.1kg(=100g)の物体にはたらく重力の大きさとほぼ等しい。
(質量1kgの物体にはたらく重力の大きさは約10N)
力の3要素
- 作用点(力がはたらく点)
- 力の向き
- 力の大きさ
この3要素で力のはたらき方が決まる。
力の表し方
矢印を使い、力の3要素を表します。
- 矢印の書き始めの点は作用点
- 矢印の向きは力の向き
- 矢印の長さは力の大きさ
力のつりあい
力のつりあいとは、力がはたらいても物体が動かない状態のことを言い、物体にはたらく2つの力が次のような条件のとき、「つり合っている」といいます。
- 2つの力の大きさが等しいとき
- 2つの力が一直線上にあって、向きがお互いに反対向きのとき
圧力
1平方ーメートルあたりを垂直に押す力を「圧力」といいます。
単位は、
- Pa(パスカル)
- N/m2(ニュートン毎平方メートル)
1Pa=1N/m2
大気中でも、空気の重さによって圧力が生じ、この圧力を「大気圧」といいます。
力の大きさとばねののびの関係
ばねの『伸び』は、ばねを引く力の大きさに比例します。 これを『フックの法則』といいます
フックの法則によりばねの「伸び』から 力の大きさをはかることができます。
また、ばねに何もつるさない状態のばねの長さを自然長といいます。
力の働きと圧力の要点まとめ
力の働き3種類=
物体の形を変える・物体を支える・物体の運動(速さや向き)を変える
力の種類=
重力・磁石の力(磁力)・電気の力・張力・弾性力・摩擦力
力の3要素=
作用点(力がはたらく点)・力の向き・力の大きさ
力の単位=
ニュートン(N)
力のつり合い=
2つの力の大きさが等しいとき・2つの力が一直線上にあって、向きがお互いに反対向きのとき
圧力=
1平方ーメートルあたりを垂直におす力
フックの法則=
ばねののびは、ばねを引く力の大きさに比例する
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