桓武天皇が都を平安京に移した794年から源頼朝が鎌倉幕府を開いた1185年までの期間を平安時代といいます。
この時代は、奈良時代の天平文化である仏教保護の政策などにより、仏教の僧や寺院の影響力が強くなります。仏教では天台宗や真言宗が伝えられました。
藤原氏による摂関政治が始まりましたが11世紀後半には白河天皇が攘夷後に上皇として院政を開始しました。
攘夷=外敵を撃ちはらうこと。
院政=上皇や法皇が天皇に代わって院中で行った政治のこと。
平安時代の年表
- 784年 長岡京建設開始
- 785年 藤原種継暗殺、皇太子早良親王を廃位
- 787年 長岡京へ遷都
- 788年 最澄、延暦寺を創建
- 794年 長岡京を廃し、平安京に遷都
- 807年 伊予親王の変
- 810年 薬子の変
- 842年 承和の変
- 858年 藤原良房、人臣初の摂政となる 摂関政治の始まり
- 866年 応天門の変
- 869年 貞観地震、陸奥国などで甚大な津波被害
- 880年 藤原基経、関白となる
- 894年 遣唐使廃止
- 902年 延喜の荘園整理令
- 927年 延喜式成立
- 939年 出羽において俘囚が反乱を起こす 天慶の乱。平将門、常陸国府を襲撃し新皇を号する。藤原純友も受領を襲撃する 承平天慶の乱
- 940年 平将門敗死
- 941年 藤原純友敗死
- 969年 安和の変
- 996年 長徳の変
- 1016年 藤原道長、摂政に就任
- 1028年 平忠常の乱
- 1031年 平忠常、源頼信に上がる
- 1051年 前九年の役始まる
- 1062年 安倍貞任敗死、前九年の役終わる
- 1072年 延久宣旨枡制定
- 1083年 後三年の役始まる
- 1086年 白河天皇、上皇となり院政を開始
- 1087年 後三年の役終わる
- 1129年 白河法皇崩御、鳥羽上皇による院政開始
- 1156年 鳥羽法皇崩御、保元の乱により後白河天皇方が勝利
- 1159年 平治の乱
- 1167年 平清盛、太政大臣となる 平氏政権
- 1179年 平清盛、後白河法皇を鳥羽殿に幽閉
- 1181年 後白河法皇院政の再開、養和の飢饉
- 1183年 平氏西走し、源義仲入京。後鳥羽天皇即位。源頼朝、寿永二年十月宣旨により東国支配権の承認を得る
- 1184年 源義仲、源義経軍により敗死。源頼朝、問注所・公文所を設置
- 1185年 壇ノ浦の戦いにより平家滅亡。文治の勅許により地頭・守護の設置始まる
- 1189年 奥州合戦により奥州藤原氏滅亡
- 1190年 源頼朝上洛、権大納言・右近衛大将となる
- 1192年 後白河法皇崩御、源頼朝、征夷大将軍となる
平安時代の覚えるべき重要な出来事リスト
桓武天皇(かんむてんのう)
仏教勢力を嫌がり都を寺院の多い奈良県から京都府へと移す。
奈良の平城京から京都府の 平安京(へいあんきょう)へ。
桓武天皇の政権は、さらに東北地方に支配を広げます。
平安京(へいあんきょう)
794年、桓武天皇が京都府につくった都。
中国(唐)の都である長安を手本にして作った。
平安京に都を移してから約400年間は、政治の中心地は平安京だったので、この時代を 平安時代(へいあんじだい) といいます。
征夷大将軍(せいいたいしょうぐん)
桓武天皇が東北地方の 蝦夷(えみし) とよばれる人々の反乱を収めるために武士に与えた職業。
坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)
征夷大将軍として東北地方の蝦夷の反乱を収めた。
仏教の変化
平安時代に入り、奈良時代の仏教とは違い、山奥で修行をする新しい仏教の考え方が広がった。
天台宗 (てんだいしゅう)
真言宗(しんごんしゅう)
最澄(さいちょう)
比叡山(ひえいざん、滋賀県)に 延暦寺(えんりゃくじ) をたてた。
天台宗 (てんだいしゅう)をひろめた。
空海(くうかい)
高野山(こうやさん、和歌山県)に 金剛峯寺(こんごうぶじ) をたてた。
真言宗(しんごんしゅう)をひろめた。
貴族
朝廷の政治を進めるために天皇から高い地位を与えられた豪族。
荘園(しょうえん)
貴族の所有する土地。
貴族は自分の土地を広げていった。
不輸の権(ふゆのけん)
貴族や寺社の所有する荘園には税をおさめなくてもよいという権利
貴族につごうのいい権利。
不入の権(ふにゅうのけん)
荘園への役人の立ち入りを拒否(きょひ)できる権利。
不輸の権と不入の権により貴族の荘園が、どんどん増えていきます。
すると朝廷の税収が減るので財政は悪化し、律令政治が上手くいかなくなります。
藤原氏
9世紀の中頃、藤原鎌足(ふじわらのかまたり、中臣鎌足のこと)の子孫の一族の藤原氏(ふじわらし) が、権力を強めます。
摂政(せっしょう)
天皇が幼いときや女性の天皇のときに天皇に代わって政治をする職業。
関白(かんぱく)
天皇が成人しても政治を行う権限がある職業。
摂関政治(せっかんせいじ)
天皇が幼いときは摂政として、天皇が成人したときは関白として行う政治のこと。
藤原氏の一族
11世紀の前半に 藤原道長(ふじわらの みちなが) と、道長の子の藤原頼通(ふじわらのよりみち)らの親子が権力をにぎっていた時代が、もっとも勢力が盛んでした。
藤原氏の者が摂政になり政治の実権(じっけん)を握り、天皇が成人しても藤原氏は関白(かんぱく)という地位になり実権をにぎり、政治を行いつづける、という手法で権力を強めました。
藤原道長::父
藤原頼通::子
藤原道長(ふじわらの みちなが)
道長の読んだ有名な歌
「この世(よ)をば わが世(よ)とぞ思ふ(おもう) 望月(もちづき)の 欠けたる(かけたる)ことも なしと思へば(おもえば)」
藤原頼通(ふじわらのよりみち)
平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)建てた。
前九年の役(ぜんくねんのえき)
東北地方で起きた戦乱。
朝廷が東北の豪族である安倍氏の勢力を弱めるために行った戦い。
安倍頼時と源頼義・義家が戦った。
後三年の役(ごさんねんのえき)
奥羽地方で争われた清原一族と源義家の戦い。
平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)
京都府の宇治(うじ)に建てられた阿弥陀堂(あみだどう)。
十円玉に描かれている建物。
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