枕詞(まくらことば)
枕詞は、主に和歌に見られる修辞で、それ自体は直接の意味を持たず、ある特定の言葉を修飾し、情緒を添え、短歌の調子を整えることばのことです。万葉集の頃より用いられた技法と言われています。
文意全体とは無関係に一語のみを一般的に修飾する用法をいいます。ここでは主要な枕詞を30種類紹介します。 また、それ以外の枕詞・和歌も紹介していきますので参考にして下さい。
参考:goo辞書
主要な枕詞 30種類 一覧表
| 枕詞 | かかる語 | |
|---|---|---|
| 1 | 茜さし (あかねさし) | 照る | 
| 2 | 茜さす (あかねさす) | 日・昼・紫・君 | 
| 3 | 秋津島 (あきつしま) | 大和 | 
| 4 | 梓弓(あづさゆみ) | 引く・張る(春)・射る・音 | 
| 5 | 足引きの (あしひきの/あしびきの) | 山・峰 | 
| 6 | 天離る (あまざかる) | 日・鄙(ひな)・向かふ | 
| 7 | 雨衣 (あまごろも) | みの | 
| 8 | 新玉の (あらたまの) | 年・月・日 | 
| 9 | 青丹よし (あをによし) | 奈良 | 
| 10 | 石の上 (いそのかみ) | 降る・古る | 
| 11 | 石走る (いはばしる) | 垂水(たるみ)・滝 | 
| 12 | 空蝉の(うつせみの) | 命・世・人・命 | 
| 13 | 烏羽玉の (うばたまの) | 黒・夜・夢・やみ | 
| 14 | 神風の (かむかぜの・かみかぜの) | 伊勢 | 
| 15 | 唐衣 (からころも) | 着る・裁つ・かへす・紐・裾 | 
| 16 | 草枕 (くさまくら) | 旅・度(たび)・結ぶ、結ふ・夕(ゆふ) | 
| 17 | 小波の・小波や (さざなみの・さざなみや) | 近江(あふみ)・大津・比良・寄る・夜・あやし | 
| 18 | 敷島の (しきしまの) | 大和 | 
| 19 | 白妙の (しろたへの) | 衣・袂・紐・帯・袖・たすき・雲・雪 | 
| 20 | 空に満つ (そらにみつ) | 大和 | 
| 21 | 高照らす (たかてらす) | 日 | 
| 22 | 玉の緒の (たまのおの) | 長き・短き・絶え・乱れ・継ぐ・惜し | 
| 23 | 垂乳根の (たらちねの) | 母・親 | 
| 24 | 千早振る (ちはやぶる) | 神・宇治・氏(うぢ) | 
| 25 | 射干玉の (ぬばたまの) | 黒・夜・夕べ・夢・月・髪 | 
| 26 | 柞葉の (ははそばの) | 母 | 
| 27 | 春日の (はるひの) 春日を (はるひを) | かすが | 
| 28 | 久方の (ひさかたの) | 天(あめ、あま)・雨・月・空・光 | 
| 29 | 水鳥の (みずとりの) | 立つ・うき | 
| 30 | 八雲さす (やくもさす) 八雲立つ (やくもたつ) | 出雲(いずも) | 
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