頻出!『枕詞』一覧リスト30語と色々な枕詞213語

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頻出!『枕詞』一覧リスト30語と色々な枕詞213語

頻出!『枕詞』一覧リスト30語と色々な枕詞213語

枕詞(まくらことば)

枕詞は、主として和歌に見られる修辞で、それ自体は直接の意味を持たず、ある特定の言葉を修飾し、情緒を添え、短歌の調子を整えることばのことです。万葉集の頃より用いられた技法と言われています。

文意全体とは無関係に一語のみを一般的に修飾する用法をいいます。

枕詞の音数は五音が普通ですが、三音や四音、六音などのものも少数あります。

数は約1200語あり、時代とともに形式化されました。

ここでは主要な枕詞を30種類紹介します。 また、それ以外の枕詞・和歌も紹介していきますので参考にして下さい。

主要な枕詞一覧表

枕詞かかる語
茜さし (あかねさし)照る
茜さす (あかねさす)日・昼・紫・君
秋津島 (あきつしま)大和
朝霞 (あさがすみ)八重・ほのかに・春日(はるひ)・鹿火屋(かひや)
足引きの (あしひきの/あしびきの)山・峰
天離る (あまざかる)鄙(ひな)・向かふ
雨衣 (あまごろも)みの
新玉の (あらたまの)年・月日・来歴(きふ)・春
青丹よし (あをによし)奈良・国内(くぬち)
石の上 (いそのかみ)降る・古る
石走る (いはばしる)垂水(たるみ)・滝
うつせみの世、人、命
烏羽玉の (うばたまの)黒・夜・夢・やみ
神風の (かむかぜの・かみかぜの)伊勢
唐衣 (からころも)着る・裁つ・かへす・紐・裾
草枕 (くさまくら)旅・度(たび)・結ぶ、結ふ・夕(ゆふ)
小波の・小波や (さざなみの・さざなみや)近江(あふみ)・大津・比良・寄る・夜・あやし
敷島の (しきしまの)大和
白栲の・白妙の (しろたへの)衣・袂・紐・帯・袖・たすき・雲・雪・藤・夕
空に満つ (そらにみつ)大和
高照らす (たかてらす)
玉の緒の (たまのおの)長き・短き・絶え・乱れ・継ぐ・惜し
垂乳根の (たらちねの)母・親
千早振る (ちはやぶる)神・宇治・わが大君
射干玉の (ぬばたまの)黒き・夜・夕べ・夢・月・闇・宵・髪
柞葉の (ははそばの)
春日の (はるひの)
春日を (はるひを)
かすが
久方の (ひさかたの)天(あめ)・雨・月・空・光・都
武士の (もののふの)八十(やそ)・氏・宇治・矢
八雲さす (やくもさす)
八雲立つ (やくもたつ)
出雲(いずも)

枕詞213種一覧表

枕詞かかる語
茜さし (あかねさし)照る
茜さす (あかねさす)日・昼・紫・君
赤ら引く (あからひく)ひ・あさ・皮膚
秋草の (あきくさの)結び
秋津島 (あきつしま)やまと
朝霞 (あさがすみ)八重・ほのかに・春日(はるひ)・鹿火屋(かひや)
朝霧の (あさぎりの)おほに・思ひ惑ひ・乱る・消(け)やすし・八重山・かよふ・黄幡(よこはた)
朝霜の (あさしもの)消(け)
浅茅原(あさぢはら) 茅生(ちふ)・小野・つばらつばら
浅茅生の(あさぢふの)小野
朝露の (あさつゆの)消ゆ・消(け)やすし・置く
朝鳥の (あさどりの)通ふ・音(ね)泣く・朝立ち
麻裳よし (あさもよし)紀・城上へ(きのへ)
葦垣の (あしがきの)ふる・外・間近・思ひ乱る
葦が散る (あしがちる)難波(なには)
葦田鶴の (あしたづの)音(ね)鳴く
葦の根の (あしのねの)ねもころ・わけて・短き・夜・世
足引きの (あしひきの/あしびきの)山・峰
あぢさはふ目・妹(いも)が目・夜昼知らず
あぢむらの騒く
梓弓 (あずさゆみ)いる・はる・ひく・つる・たつ・よる・かへる・本(もと)・末(すゑ)・音(おと)・矢・八・よ・
天雲の (あまくもの)たゆたふ・行く・別れ行く・よそ・たどきも知らず・おくかも知らず
雨衣 (あまごろも)みの
天離る (あまざかる)鄙(ひな)・向かふ
天伝ふ (あまつたふ)
天飛ぶや (あまとぶや)雁(かり)・軽(かる)・領布(ひれ)
天彦の (あまびこの)
海人小舟 (あまをぶね)初瀬・はつか・初雪
天降りつく (あもりつく)天の香具山(かぐやま)・神の香具山
粗金の (あらかねの)
荒妙の (あらたへの)
新玉の (あらたまの)年・月日・来歴(きふ)・春
霰降り (あられふり)鹿島・きしみ・遠(とほ)
青丹よし (あをによし)奈良・国内(くぬち)
青柳の (あをやぎの)細き眉根(まよね)・いと・かづらき
鯨取り (いさなとり)海・浜・灘
石橋の (いしばしの)かむなび山・遠し・近し
石の上 (いそのかみ)降る・古る
稲筵 (いなむしろ)川・敷く・伏見
岩走る (いはばしる)たき・たるみ・あふみ
射目立てて (いめたてて)跡見(とみ)
うち靡く (うちなびく)草・春・黒髪
うちひさす宮・都
うち寄する (うちよする)駿河
うつせみの命・人・世
烏羽玉の (うばたまの)黒・夜・夢・やみ
旨酒の・~を (うまさけの・~を)三輪・三諸(みもろ)・三室・鈴鹿・かむなび
沖つ鳥 (おきつとり)味経(あぢふ)・鴨・胸(むな)・見る
沖つ波 (おきつなみ)頻(し)く・競(きほ)ふ・撓(とを)む・たかし・たつ・荒
沖つ藻の (おきつもの)なびく・隠(なば)る
押し照る・押し照るや (おしてるや)難波
大君の (おほきみの)三笠
大口の (おほくちの)まかみ
大伴の (おほともの)みつ
大船の (おほぶねの)津・渡り・香取・たのみ・たゆたふ・ゆた・ゆくらゆくら
燕子花 (かきつばた)丹(に)・つらふ・さき
陽炎の (かぎろひの)春・心燃ゆ
樫の実の (かしのみの)ひとり・ひとつ
片糸の (かたいとの)よる・あふ・くる・ふし
神風や (かみかぜや)伊勢・五十鈴・川・みもすそ川・玉串の葉・山田の原
神風の (かむかぜの・かみかぜの)伊勢
唐衣 (からころも)着る・裁つ・かへす・紐・裾
唐錦 (からにしき)裁つ・織る
刈り菰の (かりこもの)乱る・心もしのに
君が着る (きみがきる)みかさ
肝がむかふ (きもがむかふ)
草枕 (くさまくら)たび・たご・かりそめ
釧着く (くしろつく)手節(たふし)
葛の葉の (くずのはの)うら・恨み
呉竹の (くれたけの)よ・ふし
紅の (くれなゐの)色・うつし心・あさは・ふり・いづ・飽く
呉服 (くれはどり)あや
言さへく (ことさへく)韓(から)・百済
高麗剣 (こまつるぎ)
隠り口の (こもりくの)泊瀬(はつせ)
隠り沼の (こもりぬの)
小余綾の (こゆるぎの)いそ
衣手の (ころもての)田上山(たなかみやま)・高屋・名木・真若(まわか)・ 別る・かへる
坂鳥の (さかどりの)朝越え
三枝の (さきくさの)みつ・なか
狭衣の (さごろもの)小(を)
細蟹の (ささがにの)くも・いと・い
小波の・小波や (さざなみの・さざなみや)近江(あふみ)・大津・比良・寄る・夜・あやし
細れ波 (さざれなみ)まなく・しく・立つ・しげく・やまず
刺す竹の (さすたけの)君・大宮・とねり・皇子(みこ)
さなかづら・さねかづら後もあはむ・ありさりて・いや遠長く・さ寝ずば
さ丹つらふ (さにつらふ)妹(いも)・もみち・君・ひも
さねさし相模(さがむ)
五月蠅なす (さばへなす)騒く・沸く・荒らぶ
敷島の (しきしまの)大和
敷き妙の (しきたへの)衣・枕・手枕(たまくら)・袖・家・床・袂・黒髪
しなざかる越(こし)
級照る (しなてる)片岡山・片足羽川
級照るや (しなてるや)片岡山・片足羽川・にほのみづうみ
潮船の (しほふねの)おく・ならぶ
島つ鳥 (しまつとり)
白雲の (しらくもの)立つ・龍田の山・絶ゆ
白露の (しらつゆの)おく・消(け)・たま・知らず
白波の (しらなみの)よる・かへる・いちしろし・浜・みなあわ
白真弓 (しらまゆみ)ひ・い・春・おきふし
白栲の・白妙の (しろたへの)衣・袂・紐・帯・袖・たすき・雲・雪・藤・夕
菅の根の (すがのねの)長・乱る・ねもころ・すかなし・絶ゆ
空に満つ (そらにみつ)大和
高知るや (たかしるや)天(あめ)
高照らす (たかてらす)
高光る (たかひかる)
栲綱の (たくづのの)しら・しろ
栲縄の (たくなはの)長き・ちひろ
栲領布の (たくひれの)白・鷺・かけ
栲衾 (たくぶすま)しら
畳薦 (たたみこも)隔て・平群(へぐり)・重ぬ
玉かぎる (たまかぎる)夕・日・ほのか・はろか・磐垣淵(いはかきふち)
玉勝間 (たまかつま)あふ・安倍・島山・島熊山
玉葛 (たまかづら)実・延(は)ふ・遠長し・絶えず・くる
魂極る (たまきはる)うち・世・命・幾代・吾(わ)・磯
玉櫛笥 (たまくしげ)箱・ふた・あけ・み・ひらく・覆(おお)ふ・奥
玉釧 (たまくしろ)手に取り持つ・まく
玉襷 (たまだすき)かく・うね・雲
玉の緒の (たまのおの)長き・短き・絶え・乱れ・継ぐ・間も置かず・現(うつ)し心・惜し
玉桙の (たまほこの)道・郷
玉藻刈る (たまもかる)おき・をとめ・敏馬(みぬめ)・辛荷(からに)
玉藻なす (たまもなす)浮かぶ・よる・なびく
玉藻よし (たまもよし)讃岐
垂乳根の (たらちねの)母・親
投ぐる矢の (なぐるやの)遠ざかる
夏草の (なつくさの)しげく・深くしなゆ・野島・あひね
夏衣 (なつごろも)かとり・ひとへ・うすし・裁つ・着(き)・ひも・すそ
夏麻引く (なつそひく)うな・い・命
なまよみの甲斐
弱竹の (なよたけの)とをよる・よ
鳴る神の (なるかみの)おと
庭たづみ (にわたづみ)流る・川
庭つ鳥 (にわつどり)かけ
鳰鳥の (にほどりの)かづく・なづさふ・葛飾・息長(おきなが)・並び・居(ゐ)
鵼鳥の (ぬえどりの)うらなき・かた恋・のどよふ
射干玉の (ぬばたまの)黒き・夜・夕べ・夢・月・闇・宵・髪・妹(いも)
乳の実の (ちちのみの)
千早振る (ちはやぶる)神・うぢ・金の岬・わが大君
栂の木の (つがのきの)つぎつぎ
月草の (つきくさの)移る・移す・消ぬ・借る
つぎねふや山城
躑躅花 (つつじはな)にほふ
津の国の (つのくにの)な・なに・ながらふ・みつ
うのさはふいは
妻籠もる (つまごもる)や・小佐保(をさほ)
露霜の (つゆしもの)おく・消・秋・過ぐ・ふる
剣太刀 (つるぎたち)身に副(そ)ふ・な・とぐ・斎ふ
解き衣の (ときぎぬの)みだる
飛ぶ鳥の (とぶとりの)あすか
遠つ人 (とほつひと)まつ・かり
燈火の (ともしびの)あかし
鳥が鳴く (とりがなく)東(あづま)
梯立ての (はしたての)くら・さがし・くまき
旗薄 (はたすすき)穂・秀(ほ)
はだ薄 (はだすすき)穂・秀(ほ)に・久米
花細し (はなぐはし)桜・葦
花薄 (はなすすき)穂・秀(ほ)
柞葉の (ははそばの)
延ふ葛の (はふくずの)絶えず・ゆくへなし・遠長し・後もあはむ
春霞 (はるがすみ)かすが・立つ・井
春花の (はるはなの)めづらし・たふとし・にほふ・うつろふ
春日の (はるひの)かすが
春日を (はるひを)かすが
久方の (ひさかたの)天(あめ)・雨・月・空・光・都
ひな曇り (ひなくもり)碓氷(うすひ)
日の本の (ひのもとの)大和
深海松の (ふかみるの)深む・見る
藤波の (ふぢなみの)ただ一目のみ・思ひもとほり・並みに・立つ・よる
冬籠り (ふゆごもり)
降る雪の (ふるゆきの)消・日(け)・白・いちしろし・行き
時鳥 (ほととぎす)とばた
真金吹く (まかねふく)吉備・丹生(にふ)
真木割く (まきさく)檜(ひ)・日
真澄鏡 (まそかがみ)清き・照る・かく・向かふ・磨ぐ・みがく・ふた・見る・面影・床
御心を (みこころを)広田・長田・吉野
水篶刈る (みすずかる)信濃
水茎の (みづくきの)水城(みづき)・岡
三つ栗の (みつぐりの)中・那珂
水鳥の (みづとりの)鴨・憂き・浮き・青葉・立つ
みつみつし久米
水無瀬川 (みなせがわ)
むばたまの「ぬばたまの」と同じ
群肝の (むらきもの)
むらたまの
群鳥の (むらどりの)むれ・立つ・朝立つ
望月の (もちづきの)たたはし・足れる・めづらし
武士の (もののふの)八十(やそ)・や・うぢ・い
黄葉の (もみぢばの)過ぐ・行く
百敷の (ももしきの)大宮
百足らず (ももたらず)八十・や・い
百伝ふ (ももづたふ)磐余(いはれ)・八十・角鹿(つぬが)・度会(わたらい)・鐸(ぬて)
焼き太刀の (やきたちの)と・へつかふ
八雲さす (やくもさす)出雲
八雲立つ (やくもたつ)出雲
やすみししわごおほきみ
八百土よし (やほによし)きづき
山川の (やまかわの)たぎつ・あさ・はやし
山菅の (やますげの)みだる・やまず・そがひ・実
山たづの (やまたづの)迎へ
行く川の (ゆくかはの)過ぎ
行く鳥の (ゆくとりの)むらがる・あらそふ
行く舟の (ゆくふねの)過ぎ
行く水の (ゆくみづの)過ぐ・止めかね
木綿襷 (ゆふだすき)かく
木綿畳 (ゆふだたみ)たむけ・た・白月山
木綿花の (ゆふはなの)さかゆ
夕月夜 (ゆふづくよ)をぐら・あかつきやみ(あかときやみ)・入る
夕星の (ゆふづつの)夕へ・かゆきかくゆき
若草の (わかくさの)つま・新(にひ)・沸かし・あゆひ
若菰を (わかこもを)かり
吾妹子に (わぎもこに)あふ
吾妹子を (わぎもこを)いざみ・はやみ
海の底 (わたのそこ)おき

百人一首の歌に出てくる枕詞 6選

2番 持統天皇(じとうてんのう)

春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣干すてふ 天の香具山
はるすぎてなつきにけらししろたへのころもほすてふあまのかぐやま

枕詞: 白妙の → 衣
意味: 春が過ぎてもう夏が来たらしい。真っ白な衣を干すという天の香具山に。

3番 柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)

あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む

枕詞: あしびきの → 山
意味: 山鳥の垂れ下がって長々と伸びた尾のような秋の夜長を、寂しく独り寝するのかなぁ

4番 山部赤人(やまべのあかひと)

田子の浦に うち出でて見れば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ
たごのうらにうちいでてみればしろたへのふじのたかねにゆきはふりつつ

枕詞: 白妙の → 雪
意味: 田子の浦に出かけて見ると、まっ白な富士の高嶺に雪は降り続いていることだ。

17番 在原業平朝臣(ありわらのなりひらあそん)

ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは

枕詞: ちはやぶる → 神
意味: 神代の昔にも聞いたことがない、竜田川が絞り染めのように紅葉で水を真っ赤に染め上げているとは。

33番 紀友則

ひさかたの 光のどけき 春の日に 静心なく 花の散るらむ

枕詞: ひさかたの → 光
意味: 日の光がのどかに降りそそぐ春の日に、なぜあわただしく桜の花は散ってしまうのだろう。

39番 参議等(さんぎひとし)

浅茅生の 小野の篠原 しのぶれど あまりてなどか 人の恋しき
あさぢふのをののしのはらしのぶれどあまりてなどかひとのこひしき

枕詞: 浅茅生の → 小野
意味: 浅茅が生えている篠原の「しの」のように忍んでいるけれど、耐えきれないくらいどうしてこれほどあの人が恋しいのだろう。