国政の選挙
日本の国会は、衆議院(しゅうぎいん)と参議院(さんぎいん)という、2つの議院からなる二院制(にいんせい)です。
二院制により、同じ政策について、異なる議院で審議を出来るので、一院制の場合よりも、より慎重に議論をすることが出来ます。
衆議院と参議院が、まったく同じ構成だと、同じ議論を衆議院と参議院で2回繰り返すだけになってしまうので、日本では衆議院と参議院の選挙区や任期などに違いを設けています。
衆議院 | 参議院 | |
---|---|---|
議員の数 | 475人 | 242人 |
任期 | 4年 (ただし解散が ありうる) | 6年 (3年ごとに 半数を改選) |
選挙権 | ||
被選挙権 | 満25歳以上 | 満30歳以上 |
選挙区 | 小選挙区 300人 比例代表 175人 | 小選挙区 146人 比例代表 96人 |
衆議院選挙
衆議院の選挙は、小選挙区制と比例代表制をあわせた、小選挙区比例代表並立制(しょうせんきょく ひれいだいひょう へいりつせい)です。 小選挙区選挙で1票を投票し、比例代表選挙でも1票を投票するので、有権者は、有権者1人につき2票を持っています。
衆議院選挙での小選挙区選挙(全国での定数:300名)は、全国を300の小選挙区に区割りしているので、当選できる議員の定数は300名です。
比例代表選挙では、全国を11のブロックに区割りし、全国あわせて180人の議員が選ばれます。
参議院選挙
参議院の選挙区は、都道府県ごとの選挙区で、各都道府県から2名〜8名を選びます。全国で選挙区制で146名を選びます。
これとはべつに、比例代表制で、全国を一つの選挙区として、96名を選びます。
選挙の課題と問題点
- 一票の格差(いっぴょうの かくさ)
棄権の増加、一票の格差など。一票の格差については、議員一人あたりの有権者数の差が違憲状態であると最高裁判所での判決がでており、選挙制度改革が現在議論されています。
小選挙区制では、当選者以外の票が多くなりやすいので、当選者以外に投票した人の意見が無駄になってしまいます。(当選者以外に投票した票のことを死票(しひょう)と言います。 )
また、小選挙区は選挙区がせまいので、有権者が選べる候補者の選択肢も少なくなってしまいます。
大選挙区制だと、選挙区が大きいので、お金が多くかかります。このため、すでに勢力の強い政党などに有利で不公平になってしまします。そのいっぽうで、大選挙区だと候補者を広く選べるので、使い方によっては少数政党に有利にもなります。
政治資金と政党助成金
政治の、政策の調査や、政党の宣伝などの活動を行うには、お金が必要です。国会議員にも給料が出ますが、それとは別に、政党には国から税金によって政党交付金(せいとう こうふきん)という政党への助成金が支出されています。( 政党助成金(せいとう じょせいきん) )
政治資金規正法(せいじしきん きせいほう)によって定められています。
以上、選挙と政党についての要点を紹介しました。
覚えることがたくさんあると思いますが、下にあるまとめのようにリスト化すると見やすくて便利になると思います。
試験にもよく出題されますのでしっかり覚えましょう。
選挙の4原則
- 普通選挙(年齢の制限以外、だれもが選挙権をもちます。)選挙権は、18歳以上。
- 平等選挙(一人一票ずつ投票)
- 直接選挙(議員を直接選出)
- 秘密選挙(無記名で投票)
選挙区
- 小選挙区制 – 1つの選挙区(狭い)から、1名をえらぶ方式。
- 中選挙区制 – 1つの選挙区(広い)から2人以上をえらぶ方式。
- 大選挙区制 – 1つの選挙区(すごく広い)から2名以上をえらぶ方式。
- 比例代表制(ひれい だいひょうせい) – 政党が獲得した票数に比例した議席数を、それぞれの政党ごとに与える方式。
衆議院 | 参議院 | |
---|---|---|
議員の数 | 475人 | 242人 |
任期 | 4年 (ただし解散が ありうる) | 6年 (3年ごとに 半数を改選) |
選挙権 | ||
被選挙権 | 満25歳以上 | 満30歳以上 |
選挙区 | 小選挙区 300人 比例代表 175人 | 小選挙区 146人 比例代表 96人 |
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