国会で行われる会議についての要点を解説していきます。 よくニュースなどで聞く予算委員会や本会議と言われているものです。
テレビでは、大きな部屋で大人数で行われている会議映像や少人数で狭い部屋で行われている会議の映像を見たことがあると思います。
これらは、国会の中でも本会議(大きな部屋、大人数)と委員会(小さな部屋、少人数)に分けられているためです。
今回はこれらのことについて学んでいきましょう。
「委員会」と「本会議」
国会の会期中に行われる会議は、「委員会」と「本会議」に分かれます。
国会で何かを議論する場合はまず衆議院・参議院それぞれの「委員会」で話合われ、その後「本会議」での議論に移ります。
国会に出された法律案などの議案は、まず、専門の委員会で審議され、その結果が本会議に回されます。
委員会では、必要に応じて外部から議案に関係ある知識に詳しい専門家を呼んで、専門家の意見を聞く、公聴会(こうちょうかい)を開く場合があります。
法案の可決、議案の可決などを行っているのは、本会議です。
本会議では、委員会での審議を参考にして、本会議で討論をして審議を行い、本会議での審議の後に多数決で採決をされます。 本会議は、公開が原則となっているため、テレビ中継などもされます。
委員会と本会議の流れ
誰でも聞いたことがある予算委員会を例に流れを見ていきましょう。
予算はまず、内閣が予算案を決めるところから始まり、
衆議院の予算委員会
↓
衆議院の本会議
↓
参議院の予算委員会
↓
参議院の本会議
という流れになっています。
参議院の本会議で可決(出席議員の半数以上が賛成)されれば、その案は成立ということになります。
委員会
委員会には常任委員会と特別委員会の2種類があります。
常任委員会
常任委員会は、国会法に規定された常設の委員会で、現在、衆議院においては、17の委員会があります。
常任委員会は、付託された法律案などの案件を審査し、また、議長の承認を得てその所管に属する事項につき国政に関する調査を行います。
特別委員会
特別委員会は、特に必要があると認めた案件又は常任委員会の所管に属しない特定の案件を審査するため、国会ごとに設置される委員会です。
特別委員会は、本会議の議決によって、名称、委員数、設置の目的を定めて設置されます。
本会議
本会議は、議員全員の会議であり、議院の意思はここで決定されます。国会の本会議は衆議院・参議院個別に開かれます。本会議は、公開が原則であり、本会議を開くには総議員の三分の一以上の出席が必要です。その議事は特別の場合を除いて出席議員の過半数の賛成で決められます。
議員の議席の指定は議長に権限があります。
衆議院では、議長から見て
右側に与党
左側に野党
が座り、与党内と野党内において議席数が多い会派が議長から見て右側に座ります。
参議院では、議席の中央を大会派が占め、その左右に小会派が位置する。
当選回数が少ない議員が前列に座り、
当選回数が多い議員ほど後列に座ります。
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