頻出!『掛詞一覧表 85語』と掛詞を使った和歌

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頻出!『掛詞』一覧表85選と掛詞を使った和歌

頻出!『掛詞』一覧表85選と掛詞を使った和歌

「掛詞」というのは、主に和歌にで用いられる修辞法のひとつで、発音が同じ言葉、または似た言葉に、2つ以上の意味を持たせるように使います。

つまり、同音異義になる景物と心情の言葉を掛け合わせて歌に詠む技法です。

昔の歌人の言葉遊びのようなものですね。

試験などで和歌の修辞法が出題された場合、かなり高い確率で掛詞がでてきますのでしっかり覚えておきましょう。

掛詞一覧表

掛詞
 あか 飽か / 閼伽
 あかし 明石 / 明し / 赤し
 あき 秋 / 飽き
 あくる 明くる / 開くる
 あけ 明け / 開け / 朱
 あふ 逢ふ / 逢坂の関 / 合ふ
 あふひ 葵 / 逢ふ日
 あふみ 近江 / 逢ふ身
 あふみち 逢ふ道 / 近江路
 あま 尼 / 海人 / 天
 あめ 雨 / 天
 あや 綾 / 文
 あらし 嵐山 / 嵐 / あらじ
 いくの 生野 / 行く野
 いなば 因幡 / 往なば
 いはしみづ 言はしみづ / 石清水
 いる 射る / 入る
 う 鶯 / 憂
 うき 浮き / 憂き
 うきみ 浮き身 / 憂き身
 うさ 憂さ / 宇佐
 うじ 宇治 / 憂し
 うら 浦 / 裏 / 心
 うらみ 恨み / 裏見 / 心見
 えに 江に / 縁に
 おき 沖 / 隠岐 / 置き / 起き
 おく 起く / 置く
 おと 訪れ / 音
 おほえ 大江 / おほえ(覚え)
 おもひ 思ひ / 火 / 日
 おり 下り / 織り
 かげ 光 / 影
 かた 方 / 肩 / 型 / 潟
 かたみ 形見 / 互 / 筐
 かは 川 / 彼は
 かひ 貝 / 甲斐
 かりね 仮り寝 / 刈り根
 かる 枯る / 借る / 離る / 狩る / 刈る
 かれ 枯れ / 渇れ / 離れ
 きく 聞く / 菊
 きつ 着つ / 来つ
 くゆる 悔ゆる / 薫ゆる
 くらし 暗し / 鞍馬山
 くる 繰る / 来る
 こがれ 焦がれ / 漕がれ
 こと 言 / 事 / 琴 / 異
 このめ 木の芽 / 子の目
 こひ 恋ひ / 火
 さが 嵯峨院 / 性
 さみだれ 五月雨 / 乱れ
 さらざりし 然らざりし / 去らざりし
 しか 然 / 鹿
 しのぶ 忍ぶ / 偲ぶ
 しもと 霜 / 苔
 しら 知ら / 白雲 / 白河 / 白波
 すみ 住み / 澄み / 住吉 / 住ノ江 / 墨染
 そこ 其処 / 底
 たつ 立つ / 裁つ / 絶つ / 立(龍)田山 / 立(龍)田川
 たび 旅 / 度
 つま 妻 / 褄 / 端
 つゆ 梅雨 / 露 / つゆ(副詞)
 ながめ 眺め / 詠め / 長雨
 なき 無き / 泣き / 鳴き / 渚
 なには 名には / 難波
 なみ 波 / 無み / 涙
 なる 鳴る / 成る / 慣る / 萎る
 なるみ 鳴 / 鳴海潟 / 成る身
 ね 寝 / 根 / 音 / 子
 はな 鼻 / 花
 ひ 日 / 火 / 思ひ
 ひとよ 一夜 / 一節
 ふし 節 / 伏し / 伏見
 ふみ 文 / 踏み
 ふる 降る / 振る / 古(旧)る / 経る / 故郷
 まつ 待つ / 松 / 松虫
 み 実 / 身 / 御 / 見
 みの 蓑 / 実の / 身の
 みゆき 深雪 / 行幸 / 御幸
 みる 見る / 海松
 みるめ 海藻 / 見る目
 みをつくし 身を尽くし / 澪標
 め 目 / 布
 もる 漏る / 守る
 よ 夜 / 世 / 節
 よる 夜 / 寄る / 縒る

代表的な和歌

あき秋、飽き「あき風に 山のこの葉の 移ろへば 人の心も いかがとぞ思ふ」(素性法師)
あふさか逢坂、逢ふ「かつ越えて 別れもゆくか あふ坂は 人だのめなる 名にこそありけれ」(紀貫之)
うき浮き、憂き「水の泡の 消えてうき身と いひながら 流れて猶も 頼まるるかな」(紀友則)
うじ宇治、憂し「わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり」(喜撰法師)
うらみ浦見、恨み「逢ふ事の なきさにしよる 浪なれば うらみてのみぞ 立帰りける」(在原元方)
おく置く、起く「音にのみ きくの白露 夜はおきて 昼は思ひに あへず消ぬべし」(素性法師)
かり刈り、仮、雁「難波江の 芦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき」(皇嘉門院)
かる枯る、離る、借る「山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人めも草も かれぬと思へば」(源宗于)
きく菊、聞く「音にのみ きくの白露 夜はおきて 昼は思ひに あへず消ぬべし」(素性法師)
しみ染み、凍み「笹の葉に おく初霜の 夜をさむみ しみはつくとも 色にいでめや」(凡河内躬恒)
すみ澄み、住み「白河の 知らずともいはじ そこ清み 流れて世世に すまむと思へば」(平貞文)
たより便り、頼り「たよりにも あらぬ思ひの あやしきは 心を人に つくるなりけり」(在原元方)
ながめ長雨、眺め「花の色は 移りにけりな いたづらに わが身よにふる ながめせしまに」(小野小町)
はる春、張る、晴る「霞たち このめもはるの 雪ふれば 花なき里も 花ぞちりける」(紀貫之)
ふみ踏み、文「大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみもみず 天の橋立」(小式部内侍)
ふる降る、経る、振る、古る「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身よにふる ながめせしまに」(小野小町)
まつ松、待つ「立ち別れ いなばの山の 嶺におふる まつとし聞かば 今かへりこむ」(中納言行平)
みおつくし澪標、身を尽くし「わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身をつくしても あはむとぞ思ふ」(元良親王)
節、夜、世、代「難波江の 芦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき」(皇嘉門院)