キリスト教の禁止
禁教令(きんきょうれい)
1612年
家康のころ、江戸幕府がキリスト教を禁止するために出した法律。
踏み絵(ふみえ)・絵踏み(えふみ)
キリスト教の人(キリシタン)を見つけるためにイエス・キリストの絵が描かれた板を踏ませた。
踏み絵(ふみえ):キリストの絵が描かれた板。踏ませるためのもの。
絵踏み(えふみ):キリストの絵が描かれた板を踏ませること。
絵踏みをしないものはキリシタンであるとして処罰した。
3代将軍の徳川家光のころから、キリスト教徒を発見するため、踏み絵(ふみえ)を用いた絵踏み(えふみ)が行われるようになった。
宗門改(しゅうもんあらため)
江戸幕府によって行われた宗教政策(しゅうきょうせいさく)。
民衆の信仰する宗教を調査する制度。
寺請(てらうけ)
キリシタンではないことを寺院に証明させる制度。
島原の乱(しまばらのらん)
1637年
長崎県の島原でおきたキリスト教徒や農民達による一揆のこと。
キリシタン弾圧や過酷な年貢に苦しむ島原(長崎県)と天草(あまくさ、熊本県)の農民が天草四郎時貞(あまくさ しろう ときさだ)を指導者として幕府と戦った。
身分制度
江戸時代は、武士の身分が1番高い。
武士が、他の身分の農民や町民などを支配する。
武士
特権(とっけん)として、名字(みょうじ、苗字)を名乗り、刀を身につけることが許された。
町人や農民など、武士よりも下の身分のものが武士に無礼をしたときは、その農民などを切り捨てても良いという斬捨御免(きりすてごめん)という特権がありました。
農民
五公五民(ごこう ごみん):
収穫の半分を年貢(ねんぐ)としておさめ、残りの半分を農民のものとすること。
慶安の御触書(けいあんの おふれがき)
江戸幕府がだした農民統制(のうみんとうせい)のための法律。
農民のくらしは、贅沢(ぜいたく)をしないように、きびしく管理した。
五人組(ごにんぐみ)
年貢や犯罪などに対して集団責任を負わせるため、農家5けんを一組とし、組内でたがいに見張らせた制度。
村長は名主(なぬし)と言われた。
幕府の仕組み
将軍が一番上
その下に、
老中(ろうじゅう)::将軍の補佐をする。
若年寄(わかどしより)::老中の補佐をする
大老(たいろう)::臨時のときに補佐する。
老中の下に、
大目付(おおめつけ)::大名を取り締まる
町奉行(まちぶぎょう)::江戸の町の政治や裁判をおこなう。
勘定奉行(かんじょうぶぎょう)::財政の管理をする。
寺社奉行(じしゃぶぎょう)::神社や寺を取り扱う。
地方の管理の仕組み
京都所司代(きょうとしょしだい)::京都に朝廷と西国大名を監視(かんし)する。
大阪城代(おおさかじょうだい)::大阪に西国大名を監視する。
都市の発達
江戸・大坂・京都は三都とよばれ,城下町が栄えた。
江戸
政治の中心地として「将軍のおひざもと」とよばれた。18世紀には、人口が100万人をこえる大都市になった。
大坂
全国から米や商品作物が集まり,「天下の台所」とよばれた。
京都
天皇や公家の住む都。
西陣織(にしじんおり)や清水焼(きよみずやき)などの工芸品(こうげいひん)の産地。
農業と産業
新田開発
新しく開発して田畑を広げること。
幕府や藩が年貢を増やすために行った。
武士は年貢米を売って貨幣(かへい)にした。
年貢米は江戸や大阪にある蔵屋敷(くらやしき)に運ばれ、商人によって売られて貨幣にされた。
木綿や油菜,藍など商品作物の栽培が広がる。
ほしか・油かすなど現金で購入する「金肥(きんぴ)」とよばれる新しい肥料の使用。
治水(ちすい)工事が進み、農地に水を引く灌漑(かんがい)のための用水路(ようすいろ)が各地にできた。
道具
備中ぐわ(びっちゅうぐわ)::耕すための農具で、深く耕せる。
千歯こき(せんばこき)::稲(いね)の穀粒をおとす農具。くし状の部分が鉄製で、何本もの、くし状の「こき」があるので、一度に多くの穂(ほ)をとることができる。
千石どおし(せんごくどおし)::もみすり後の玄米ともみとをふるい分けたりする農具。
問屋制家内工業(とんやせいかないこうぎょう)
小生産者が商人(問屋)から原材料を貸してもらい、家に持って帰って自宅で加工を行う工業のこと。
工場制手工業(こうじょうせい しゅこうぎょう)
商人や大地主(おおじぬし)が、生産に必要な設備を買い入れ、職場に多くの人をあつめて働かせて生産させる工場のような形態。西洋ではマニュファクチュアと呼ばれる。
鉱業(こうぎょう)
ほとんどの鉱山(こうざん)は幕府が管理し金・銀・銅を採掘し貨幣の材料や輸出品にした。
金山(きんざん)
佐渡金山(さどきんざん:新潟県)
銀山(ぎんざん)
生野銀山(いくのぎんざん:兵庫県)・石見銀山(いわみぎんざん:島根県)
銅山(どうざん)
足尾銅山(あしおどうざん:栃木県)
商業
江戸時代は、商人があつかう商品の量や種類が増えた。このため、商業の仕組みが発達した。貨幣が全国的に流通するようになった。
問屋(とんや)や仲買(なかがい)や小売商(こうりしょう)の区別ができた。
問屋(とんや)
生産者から商品を仕入れ、販売店などの小売業者に商品を販売する仕事である。
仲買(なかがい)
問屋から買い取った商品を小売商に売る仕事。
小売商(こうりしょう)
問屋または仲買から買った商品を一般に販売する仕事。
蔵元・掛屋(くらもと かけや)
大坂の蔵屋敷で,各藩から送られた年貢米の管理・販売をおこなった商人。
札差(ふださし)
江戸で、旗本・御家人(ごけにん)の代理として、禄米(ろくまい)を受け取り、また金貸しなども業とした人。
蔵屋敷(くらやしき)
年貢米や、年貢のかわりの特産物(とくさんぶつ)は、江戸や大阪にある蔵屋敷(くらやしき)に運ばれ、商人によって売られた。
両替商
金貨や銀貨や銅貨の両替,預金,貸付などをおこなった。
江戸では金が取引、大阪では銀が取引の主流であったので、両替が必要だった。
飛脚(ひきゃく)
手紙や荷物を運ぶ仕事。
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